バンダイナムコＨＤは、上期営業減益だが想定範囲内、通期増益計画も据え置き。グループ上場２社完全子会社化へ  
　バンダイナムコホールディングスの２００７年９月中間期は、売上高が前年同期比３．３％増の２１３５億円、営業利益は同１２．６％減の１５０億円と増収減益となった。ただ、期初計画の売上高２１００億円、営業利益１３０億円は上回る結果となった。
　計画以上に健闘したのは、家庭用ゲームや業務用ゲーム機などのゲームコンテンツ部門。家庭用ソフトはミリオンセラー級の大型ヒットは出なかったものの、「スーパーロボット大戦」（ＰＳ２、日本）や「ドラゴンボールＺ」（ＰＳ２・Ｗｉｉ、日本）などの新作のほか、欧米向けの「ナルト」（ＰＳ２）などのリピート注文が順調だったうえ、業務用ゲーム機でも「鉄拳６」などのヒットが出たことが収益に寄与した。
　反面、不調だったのは主力のトイホビー部門。前期好調だった「たまごっちプラス」やデータカード機の反動減を、他のキャラクター玩具やデータカード機の新作（「大怪獣バトル」等）では埋めることができなかった。
　期初から減益を見込んでいた映像音楽コンテンツ、ネットワーク事業は、計画のとおり前年同期の実績を下回った。
　上期は若干上振れる形で折り返したものの、通期見通しは、売上高４８００億円（前期比４．５％増）、営業利益４５０億円（同６．６％増）と、会社は期初計画を変えていない。これから玩具の最大の需要期である年末商戦を迎えることもあり、もともと下期偏重の計画になっているため。まずは、上期苦戦したトイホビー事業の巻き返しが最大の課題だろう。
　下期は、男児向けでは「仮面ライダー電王」「獣拳戦隊劇レンジャー」といった定番キャラクター玩具の大型商材の投入を予定しているうえ、１０月からテレビ放映開始し高視聴率を上げている「機動戦士ガンダム００」のプラモデル等の伸びが期待できる。収益性の高いデータカード機も、女児向けに「ＹＥＳ！プリキュア５」モデルを１１月から投入、また設置台数は限られているものの、１台当たり日商９０００円～１万円と、通常のカード機の数倍の売り上げを上げるなど出足は好調だ。また、エアパッキンを模したキーチェーン玩具「∞（むげん）プチプチ」のヒットという予期せぬ援軍も登場した。
　一方のゲームコンテンツも、下期には「エース・コンバット」（Ｘｂｏｘ３６０）、タイムクライシス（ＰＳ３）など、ワールドワイドで展開する大型タイトルの投入を予定している。既発品のリピート注文とあわせて、前期の好調ペースを持続したいところだ。
「四季報速報」としては、年末商戦の動向を見極める必要があると考えており、現時点では会社計画同様、通期見通しを据え置く。
  なお、当社は中間決算の発表と同時に、東証１部上場のバンダイビジュアル＜４３２５＞、ジャスダック上場のバンダイネットワークス＜３７２５＞という２社の上場子会社の株式に対する公開買い付けの開始を発表した（期間は１１月９日～１２月１０日で、買い付け価格は前者が２８万７０００円、後者が６万０３００円）。全株買い付けを目指すが、それが実現しない場合も、株式交換方式で完全子会社化する計画。両社とも上場廃止になる可能性が高い。
　２社のうち、バンダイビジュアルはバンダイナムコの映像音楽コンテンツの、バンダイネットワークは携帯コンテンツ配信などのネットワーク事業の中核会社だが、ＤＶＤ販売の不振や携帯コンテンツの競争激化、といった環境の変化のなか、いずれも業績的にはやや伸び悩み傾向にある。完全子会社化して経営の自由度を高めることで、グループ内の事業領域の見直し・再編、重複事業の統合整理などを急ぎたい、というのがその狙いといえるだろう。今回は２社以外にも、非上場子会社のバンプレストの再編も同時に発表したほか、バンダイ、バンダイナムコゲームス、ナムコ、バンプレストという主要グループ４社の管理部門の統合も同時に発表。ポストＭ＆Ａの組織再編を一挙に前進させるための動きだろう。

　バンダイナムコの高須武男社長は、「これまでは、コンテンツの出口戦略がモバイル、パッケージ（ＤＶＤ）、Ｗｅｂチャンネルなどと縦割りになっていたが、携帯向けの動画配信技術が普及しはじめ、ヤフーやグーグルがモバイル展開を本格化するといった流れのなか、（メディア横断型の）横展開が必要になってくる。コンテンツの有効活用のための最適な判断をするためには、上場子会社のままでは制約が多いと判断した」と説明している。
【勝木　奈美子記者】

看不懂...能翻译一下么？

翻譯好難哦   反正都是這裡是說遊戲 扼搾了我們的MONEY就是咯